キーンベック病体験記 その3

いよいよ手術

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入院から2日目。いよいよ左手首キーンベック病の手術です。術式や麻酔、それにともなうリスクは事前に十分説明を受けていました。しかし、それでも手術の日となるととても緊張しました。

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僕が入院した整形外科は年間500例を越す手術があっていて、当日も手術が4例行われることになっていました。前日、先生から「明日は3番目に行います」と言われていたのですが、「元気な方だから」となぜか4番目に。でもそのお陰で絶飲食の時間が変更になり、朝ご飯を食べていいことになりました。

なんのこれしきオギノ式!!

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午前中にシャワーを浴び、その後点滴。絶飲食で水も飲めませんでしたが、緊張のためか空腹も感じず、水も飲みたいとは思いませんでした。
手術室に入る30分前くらいに点滴を変えて、たぶん緊張を和らげる薬だと思いますが、それを4錠服薬。
しばらくして看護師さんが「お待たせしました。順番がきました」と知らせに来てくれました。
「歩いて行きますか?」と聞かれたので「はい」と答えたのですが、さっきの薬が効いているのか、なんだかフラフラ。「車椅子、お願いします」と、いつも押してる側なのに、この日ばかりはお手伝いしてもらうことになりました。

手術室まで妻と息子もついて来てくれ、「パパ、頑張ってね」と息子が手術室に入る前に声をかけてくれましたが、緊張と薬の効果で朦朧状態でした。

手術台に乗って、「はい、麻酔の注射しまーす」と首根っこにブスッと刺され、これが猛烈に痛い!そして同じ注射を左脇の下にもブスッ!この辺からさらに意識朦朧。鼻と口に全身麻酔のマスクをあてられ、先生が「はい、切りまーす」と、皮膚を切開し始めるところで意識がなくなりました。

骨の痛さで目が覚める!!
気持ちいい夢を見ていたのですが、途中あまりの痛さで覚醒。骨をくさび状に削った後、プレートを固定するのですが、この固定の時が悶絶するほどの痛さでした。プレートはネジを骨に埋め込んで固定されるのですが、固定している時の「ギュィーン!!!ギュィーン!!」の音とあまりの痛さで覚醒し、たぶん顔が歪んでいたのでしょう。もう一度マスクをあてられ麻酔が効いて、また夢の世界に戻ることができました。

どれくらい夢の世界にいたでしょうか。
「終わりましたよー」と女性の優しい声で目が覚めました。
「痛かったでしょう?」と尋ねられ、なぜそんなオヤジギャグがこんなシチュエーションで出たのか、自分でも皆目検討がつかないのですが、

「いいえ、なんのこれしき、オギノ式ですっ!!」

と返答していました。手術室がちょっと引き気味の笑いに包まれたのは言うまでもありません。

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