逢う魔が時。

phone-210972_1280

夕暮れ時は寂しい。昼の明るさが夜の闇に移り変わる時間。どことなく心も不安にかられる。

都会であれば、電灯の明かりが多く、寂しさを薄らげてくれる。しかし、田舎にいると夕暮れの寂しさがたまらなくなることがある。

高校を卒業するまでいた実家は海のそばにあった。陽が海に沈む、それがとても美しいと感じることもあった。しかし、僕には田舎の夕刻が寂しさしか連れてこなかったように覚えている。

今でもたまに実家に帰ると、夕刻の寂しさと静けさに胸が押し潰れそうな感覚になる。

古から「逢う魔が時」という言葉がある。読んで字のごとく、魔物に逢う時間、になる。

介護施設に勤めていると、夕方になるとそわそわし始めるお年寄りが多いことに気づく。「家に帰る」と言い始める人が多くなる。対応に追われ、職員にとっても逢う魔が時になる。

“逢魔が時”?夕方から夜にかけて体調が悪くなる人が意外と多い – NAVER まとめ

古の人々は電気もなく、昼の明るさから闇夜を迎える時、大きな不安に駆られたと思う。しかし、それは自然への畏敬だったとも考えられる。電灯の恩恵にあずかっているが、僕らの身体の中には、まだ逢う魔が時を感じるDNAが残っている。

 

 

  • Pocket
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

Menu

HOME

TOP