福岡県の「小規模事業所連携体制構築支援事業」が秀逸。

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介護の仕事をしていると、特に入所系や通所系の事業所に所属していると他施設との交流があまりないことに気づく。交流がない、ということは新しい考え、アイディア、スキルといったものの獲得のチャンスが少ない、ということである。所属事業所の運営や教育といったことから介護技術に至るまで「そこでしか通用しない」ものに固執してしまう傾向にある。組織も職員の頭も硬直化し、僕が思うに人間関係も「煮詰まって」しまうような気がする。

こういうことを避けるために、僕は研修に行ったり、他の事業所との人脈を作ったりする。すぐ近所に同じような事業所があっても、そこで働いている職員の顔は全く知らない、ということはままある。地域でより効率的なケアを目指すのであれば、所属事業所の強みと弱みを把握すること、これによってより効率化が図られる。
場合によっては新たな社会資源の必要性を見つけることができたり、見つけ出したニッチなサービスを提供することで、より経営の安定化が図られる。

福岡県で「小規模事業所連携体制構築支援事業」というものが行われる。

福岡県小規模事業所連携体制構築支援事業「語ろう!学ぼう!介護職場づくりカフェ!!」について – 福岡県ホームページ

 

 

 

介護サービス事業所においては、規模が小さいほど離職率が高い傾向にあります。また、小規模事業所の場合、単独では、研修会等の開催が容易ではないという状況があります。このため、小規模事業所が連携して「集合研修」と「職員交流会」を開催することを支援し、小規模事業所における介護職員の一層の資質の向上や働きやすい職場づくりを図るものです。

これは介護研修の事業としては秀逸であると僕は感じている。上述されているように、介護サービス事業所では規模が小さいほど離職率が高い。僕の経験から言うと賃金高めでも小規模の事業所では離職率が確かに高かった。そして規模が小さいところほど研修の開催が本当に容易ではなかった。特に認知症対応のグループホームのような小規模かつ入所系は夜勤もあることから、職員数は少なくても全員そろっての研修はおろか、歓送迎会等の催しも簡単には実行できなかった。

介護現場で働く人たちの「内発的動機づけ」というのはいくつかあると思うが、僕はその中でも「研修の機会があり、外の空気に触れることが許されていること」が大きな要素になりうると感じている。小規模になればなるほど、シフトに穴を開けることは御法度になる。ましてや宿泊を伴った研修なんて全くと言っていいほどない、または稀にしかない、という施設がほとんどではないだろうか。

今回のこの福岡県の事業はほんとうに素晴らしく、あえて小規模の事業所に焦点をあて、研修や職員交流会を支援する、という取り組みは今後も継続してもらいたいと切に願う。(さらに言わせていただけば受講料無料も)

小規模の事業所で連携を深め、自施設の強みを把握し、地域で効率良くケアを提供できるようになれば、今盛んに謳われている地域包括ケアの具現化にもなり、かつ介護保険料の上昇を抑制することにもつながるのではなかろうかと思う。

小規模事業所連携体制構築支援事業について – 福岡県庁ホームページ

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