南島原ソウルフード、アラカブ。

2019年2月16日

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アラカブのみそ汁。

ちょっと汚く写っているが、僕のソウルフード「アラカブのみそ汁」。

実家からアラカブをもらったので、僕が作ってみた。

アラカブの煮付けもソウルフード。

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僕はアラカブで育ったようなものだ。

アラカブと言ってもわからない人がいると思う。

カサゴのことを北部九州ではアラカブと呼ぶ。

小骨が多いがみそ汁にすると出汁が出て、ものすごく美味い。

小学生の頃、ゲームなんてまだ無い時代だったので、男子は大体釣りをしていた。

リールなんて上等なものは使わず、竹を切ってそれに釣り糸とウキ、おもりと釣り針、エサをつけて岩場や波止から垂らす。

すぐに釣れる。

釣れるのはほとんどアラカブかクロイオと呼んでいたメジナだった。

たまにカワハギなんかも釣れた。

釣ったアラカブは家に持ち帰って、母がみそ汁や煮付けにしてくれていた。夕方になると、どこの家庭からも魚の煮付けの匂いが漂ってきていた。

夕方5時に防災サイレンで流れてくる「遠き山に日は落ちて」とアラカブの煮付けの匂い。

これが僕が小学生の頃の故郷の原風景。

故郷を離れて、都会のスーパーでアラカブを見つけて、その値段にビックリした。

僕が竹竿で釣り上げていたくらいの大きさで、なんと700円で売られていた。

アラカブって高級魚だったんだ、と驚いた。

たまに実家に帰って、刺身なんかをたらふく食べるが、家に帰ってきたなぁ、と実感するのはやはり「アラカブのみそ汁」と「アラカブの煮付け」である。