老人ホーム探しは地域に密着した紹介業者を活用しよう。
親が高齢になり、介護が必要な状態になる。
できれば避けたい事態である。
しかしながら、高齢による心身機能の低下は誰にでも起こり得ることである。
自宅で介護保険のサービスを受けながら生活を続けられるのであれば、それが良い。
問題なのは、自宅で介護できなくなった時だ。
どこか親を預けられる老人ホームはないか?
どんな施設があるのだろうか?
どのようにしたらそこに入れるのだろうか?
お金はどれくらいかかるのだろうか?
家族だけで老人ホームを探すのは無理である
どこか親を預かってくれる老人ホームはないか?
そういえば、老人ホームの看板を見たことがあったので、あそこに尋ねてみよう。
で、電話してみたら満室だった。
次のところにも電話してみたが、入居一時金が高すぎて、とても入れない・・・。
家族としては必死になって老人ホームを探すことになる。
しかし、仕事をしながらの老人ホーム探しは時間も労力もかかる。
自宅で老親の心配をしながら、仕事の合間、家事の合間に老人ホームを探すのは、膨大な労力を要する。
実質、家族だけで老人ホームを探し当てるというのは無理な話だ。
担当のケアマネージャーがいるのなら・・
もし、それまでお世話になっていたケアマネージャーがいるのであれば、ケアマネージャーに相談するのも一手である。
賢明なケアマネージャーであれば、老人ホームの空き情報を掴んでいるだろう。
それ以前に、施設入所が必要な場合になった時は、ケアマネージャーから提案してくるであろう。
介護保険サービスを利用し始めた段階から、施設入所のことや終末期をどうするか、担当ケアマネージャーと相談を重ねておくことが必要である。
離れて暮らしている老親に最適な老人ホームを探すためには
老親が離れて暮らしている。
火事を起こさないか、食事をきちんと摂れているか、いつも心配している。
毎日電話はしているが、最近同じことを言うようになってきた・・・。
介護保険は利用したことがない。
どこに行って、誰に相談すればいいのか?
とりあえず役所に行って、介護保険の担当部署に相談したが、「老人ホームはご家族で探してください」と言われた。
どうすればいいのか?
老人ホームを探さざるを得ないケースとしては一番多いパターンである。
そんな時、頼りになるのが「老人ホーム紹介業者」。
老人ホーム紹介業者を活用すべし
老人ホーム紹介業者は、無料で老人ホーム等の介護施設を紹介してくれる。
(入居が決まったら、施設側が紹介業者にお金を払うことになっている)
今や、全国に雨後の筍のごとく老人ホーム紹介業者ができている。
業者によって質の差はあれど、概ね相談をすると親切に対応してくれる。
施設見学の際は、担当の相談員が見学に同行してくれる。事前にその施設の情報も提供してくれる。
親が安心して暮らせるところなのか、入居一時金や月々支払う料金はどれくらいなのか、職員はどれくらいいてどんなケアをしてくれるのか、等々について相談員はきちんと回答してくれる。
そして、あなたの親に一番合った老人ホームを紹介してくれる。
見学の日時も調整してくれる。
その上、無料である。
これを活用しない手は無い。
できれば地域密着の老人ホーム紹介業者で
上述したように、老人ホーム紹介業者は雨後の筍のように開業している。
相談員の質も様々で、全く介護業界や老人ホームについて理解できてない人もいる。
さらに言えば、ネットだけの情報を提供している業者もいる。
介護業界に長年身を置いている僕から提言するとすれば、
「地域密着の老人ホーム紹介業者が一番情報を持っている」。
全国展開している老人ホーム紹介業者もあるが、ネットだけの情報であったり、施設見学にも同行してくれない業者もある。
しかしながら、小さい会社でありながらも地域に密着した業者は、担当エリアの老人ホームについてよく知っている。
相談員は定期的に老人ホームを訪れたり、空き情報の確認を怠っていない。
また、その老人ホームの施設長がどんな人物かをよく把握している。
相談のあった家族に、最適な老人ホームを紹介するための情報収集を常に行なっている。
サイトなどをみると、全国展開している老人ホーム紹介業者に安心感を抱くかもしれないが、実際情報量が多く、見学同行など親切に対応してくれるのは、地域の小さな老人ホーム紹介業者の方である。
まとめ
老人ホームに親を預ける。
親自身も愛着のある自宅を離れるということは、かなりのストレスがかかる。
家族もそんな親の心のケアをどう対処したらいいのか。
これについては相談をうけた老人ホーム紹介業者もノウハウを持っているだろうし、入居先の職員もきちんと対応してくれるはずである。
肝心なのは、老親の介護で家族が疲弊しないことである。
介護保険サービスを利用しているのであれば、早めにケアマネージャーに相談する。
役所に相談にする。
介護保険を利用しておらず、老人ホームへの入居を検討しているのであれば、老人ホーム紹介業者(できれば地域に密着している老人ホーム紹介業者)に相談する。
早めに、相談できるところに相談することが、親子ともに安心して生活できるコツだと思う。
ディスカッション
コメント一覧
キーンベックの際には情報提供ありがとうございました。リハビリに移るのが遅かったせいか、手首の可動域が戻らない状態です。さて、実は5年前に母が脳梗塞で倒れ、病院から介護のお世話になり、それまで無縁だった世界を知りました。幸いにも?特養に入所でき、一人っ子で別居している私には在宅介護は困難で、本当に助かりました。最終的には認知症も進み、今年呆気なく他界しました。在宅介護はムリで介護施設にお世話にならざるを得ないのでしたが、当初母は見舞いに行くたびに帰りたいというものだから、困るというか罪悪感がありました。認知症が進行して本人はわからなくなってしまいましたが、私の罪悪感は続きました。他人が同じ状況なら介護施設にお世話にならないと共倒れになるよとアドバイスするのに、我が事となると単純にそう思えません。私と同様の心理状態の方も多いのではないでしょうか。私の知らない世界でしたが、職員の方々は慣れていらっしゃるというか、他人だからできるということもあるかもしれません。それにしても大変な仕事で、職員募集のポスターが貼っているのをみて、なかなか集まらないのだろうなあと想像したものです。もっともっと報酬を上げるとかできないものかと正直思いました。
木村様、いつもメッセージありがとうございます。
お母様の件、いろいろな葛藤があったかと存じます。
この葛藤は木村様が仰る通り、施設に親御様を預けられた方ほとんどの方が感じられ、その思いを職員にお話されることもあります。
職員としてはお気持ちを受け止め、ご家族には共感するしかないのですが、葛藤自体を体験として家族会等でお話しいただいたこともありました。
話すことで葛藤が昇華されることもあるように感じられました。
介護業界について拙ブログでも時折記事にさせていただいておりますが、低賃金で大変な仕事というイメージが定着しておりまして、万年人手不足です。
介護報酬についても、なかなか上がることもなく、厳しい現実で、職員の善意で成り立っている部分が大きいと私は感じております。
手首の状態、心配ですがご無理なさらず、ご自愛ください。