「介護労働60歳以上が21%、事業所の67%人材不足」という現実。

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(画像は2019年8月14日の西日本新聞より)

介護労働安定センターが2019年8月13日までに公表した調査結果。

介護現場で働く人のうち60歳以上が全体の21.6%を占めている、とのこと。

20代がいない・・・。

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そもそも日本人の2019年の平均年齢が47.0歳ということを考えると、働く現場でも平均年齢が上がることは至極当然である。

しかし、介護現場の職員年齢の上昇は顕著、と思われる。

20代の職員がいない。30代の職員も僅か、という事業所も多いのではなかろうか。

頑張っている60代もいるが、いわゆる老害も。

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60歳以上が21%を占めている現状の中で、大多数の60〜70代の職員は凄く頑張っておられる。

僕自身、仕事で介護事業所のケアマネや生活相談員、介護職員に関わらせてもらうことが多いが、やはり60代の方々もおられる。

30代・40代の職員に負けず劣らず、それまでも知識経験を活かしてバイタリティ溢れる活躍をされている。

しかし、残念ながら「老害オバヘル」もいる。

意見を聞き入れず、自分のやりたいことだけやり、権利は主張する。

正直、辞めてほしい人たちなのだが、「人材不足」という大きな障壁がある。

介護現場はにっちもさっちもいかない「人材不足」という大きな問題をずっと抱えている。

次々と廃校している介護福祉専門学校。

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日本介護福祉士養成施設協会によると、過去10年で介護福祉士を養成する大学や専門学校は廃校や廃科で16%減少しした(2018年時点)。

僕の住んでいる福岡県筑紫地区にも、かつて国士舘大学福祉専門学校があったが、志願者減のため閉校の憂き目にあっている。

就職氷河期と呼ばれていた時代には、それなりの志願者がいた介護福祉士養成校だが、景気が回復すると、あっという間に志す人がいなくなった。

低賃金・重労働というイメージがこびりついた介護の仕事なんて、若者は敬遠するに決まっている。

現場から言いたいこと、「介護職員の更なる待遇改善」しかない!

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セカンドキャリアとして、退職後の高齢者が介護の現場に来るのは喜ばしいことなのかもしれない。

しかし、介護の現場は「抱え仕事」、重労働が大半を占める。体力がいるのだ。

移乗介助ができない、手引き介助も自信がない、送迎も事故を起こしそうだから、では人手不足の解消どころか、全くの足手まといにしかならない。

ボランティアで、お茶汲みや話し相手になってもらった方がよっぽど良い。

若者に来てもらうため、人材不足を解消するため、には、

・介護職員の更なる待遇改善

これしかない。